会頭指定ディベート

「漢方医学の多様性‐中医学との違いを知る‐」 


漢方の興味のある先生方から、よく聞かれる事項の一つに、漢方医学と中医学の違いがある。これらの違いは多方面にわたるため一言で答え難く、専門知識がほとんどない方に十分に意を尽くした精微な説明をすることは、はなはだ困難と感じていた。ここまでは、驚くような話ではないが、この質問を大学で既に、学生に漢方を教えている先生が発言したらどうであろう。

本日、用意した三つの演題は、3-40年前に千葉に関連した先生方を中心に、しきりに討論された話ではあるが、おそらく結論はついていない。ということで、今回の目的はどちらが正しいということに重きを置いていない。漢方を教える先生がたに、漢方医学と中医学とに、このような点が論点として存在すること、またそれぞれ根拠と理由があることを理解してもらいたいということである。

一つの話題ごとに、2名の演者の先生方には違いを分かりやすくするため、旗色をはっきり打ち出し、それぞれの立場の代表者に扮して説明していただくようにお願いした。つまり、ディベートという形の芝居を見せようというわけである。本会参加への皆様には、くれぐれも、誤解のないようにお願いしたいしたいのは、本内容は演者各位の個人意見・見解でない点だけはご理解いただきたい。

最後に会頭指定ディベート企画に賛同し、メールやウェブでの打合せと予行や録画にと何度もお手数をかけた演者の皆様、および実行委員として、綿密なシナリオを作成した勝野達郎氏および監修をしていただいた鈴木達彦氏に企画者として深謝を申し上げる。本ディベートを契機に、他の相違にも論理や議論を交わし、さらなる相互理解のためのブレイクスルーが出現することを期待したい。

第30回漢方治療研究会 会頭 並木隆雄         

内容

「漢方医学の多様性 -中医学との違いを知る-」
 I    虚実の定義
 II 表熱・表寒の定義
 III 六病位・六経の三陽病の基本的順番